A Log House In Japan

最終更新日:2014/10/2

日本でのログハウス

 

日本でのログハウスは古くて新しい工法であるといえるでしょう。日本は昔から「木の文化」の国だと言われていて、建築物では、古くは奈良東大寺正倉院の大倉庫校倉造りが有名です。この校倉は倉庫建築の一形式で束玉石基礎の上に柱を建て床を高く張り6角形断面の木材を井桁に組み合わせながら積み上げて壁体としたものです。また、断面形状の大きさは、建物の大きさなどによりそれぞれ異っています。

 

 

これに対して、「石の文化」の国が多い中央ヨ-ロッパでも「木の文化」である木造の建築が古くからの植生分布の中から木壁組積造として古くから造られていました。戦後の昭和30年代に入ってからは、日本にカナダ・アメリカ・フインランド等からログハウスはキット加工され輸入されはじめています。当時輸入には、建築基準法施行令の木造規定に合致しない特殊な構造方法の建物として建設大臣の認定が必要だったために、手数と多くの時間がかかっていました。こうした状況ではあったのですが、30社以上の先進的な企業団体等が大臣認定を取得し、別荘、コテ-ジ等の用途を中心に建築実績を伸ばして、約200棟~300棟の建築を積み重ねて行ったのです。一方、国内でも林産関係団体等が丸太組構法の技術開発に力を入れるグル-プもでてきており、次第に技術的ノウハウやデ-タを蓄積していきました。

 

また、この頃には日本の貿易収支の当時の大幅黒字等を背景に、諸外国から市場開放の要求も強まっていたことも背景にあったのではないでしょうか。このような状況に対処するため、政府は昭和60年7月市場開放のための行動計画アクションプログラムの骨格を決定しました。建設省には、木造建築技術専門委員会を設置しログハウスの設計基準の検討が行われ、昭和61年3月(1986年)には、「丸太組構法の技術基準告示」が制定され、その後、告示の適用範囲の拡大と基準の内容の合理化を図る改正が行われました。業界は、基準告示施行に前後して、「日本ログハウス協会」が発足、また、国産材の利用開発を中心とした「全国ログハウス振興協会」の2つがそれぞれ事業を行ってきました。最近に至り共通事案は互いに協力して活動してきた事情もあって、更に建築基準法の改正も重なり、近く新告示が制定される見通しもあったことや指導官庁の国土交通省・林野庁両省庁の理解の基に平成14年10月に懸案の合併をして新たに「ログハウス協会」が任意団体として設立されました。現在は、会員170社を越える業界唯一の団体となり活動の輪も大きくなっています。

 

協会は、一年に1回6月に総会を開きます。その総会の下に理事会があり、理事会を年に4~5回開催しのそ年の事業計画に基づき事業を計画して行き、実際の実行は技術、組織拡大、調査情報、普及広報の4つの委員会が行うこととなっています。また、会員は、誰でも委員会の委員になれ活動でき、更に、全国を7つの地区に分けた支部があり、各地区の要となっています。告示制定当時の建築棟数は、700棟~800棟程度だったのですが、校倉の壁体での校木の収縮が一番やっかいな問題で、「気密性」や「雨仕舞」の困難さが指摘されていました。木材の収縮は、繊維方向よりも繊維方向と直角な方向、すなわち校木の軸方向よりも断面方向に含水率が高いほど収縮がおこるため、協会では、その後、木材の乾燥方法やログハウスの水密性試験を繰り返すなど改良に努め気密性の向上を図っりました。ログハウスの腐朽対策でも過去の建築現地調査を行い雨足の跳ね返り高さによって基礎の高さを考える設計を行ってきています。その後、ログ材の収縮を止めるため木材の含水率を人工乾燥により下げる研究開発が会員各社で進められ、この時期、在来軸組工法でもエンジニアリングウッドの流れがあり、工業化木材が求められていました。また、軸組工法のムク柱材が建築完成後収縮してオ-ナ-と寸法トラブルがでたり、乾燥による割れが発生しユ-ザ-に嫌わるという問題もでてきました。さらに「消費者契約法」の制定もあり乾燥収縮のない集成材の柱が最近は、主流となっていますが、ログ材でもフインランド製品で集成材(ラミダ-)ログが輸入されなど、急速に木材の乾燥収縮対策が進められることとなりました。

 

一方、機械プレカットにより重なり部分の本実加工や交差部の加工精度が上がったことや交差部や重なり部にシ-ル材を入れる工法が開発され、防火ログハウスの開発や居住性についても格段に精度が向上しています。国土交通省住宅局木造住宅振興室調べの建築確認統計では、2000年度には945棟の確認申請が出され過去最高となったとされています。全国の建築着工棟数は、ログハウスには、「工事届」の中にジャンルがないため確実な数が掴めないが、建築確認統計の3倍以上はあると推定され3000棟以上あると想定されています。その用途は、住宅、別荘(セカンドハウス)を始め、宿泊施設(コテ-ジ・キャビン・バンガロ-)、店舗、事務所、公園施設、バスストップ、販売所等とほとんどの用途に及んでいて、用途は、最初の別荘中心から市街地の住宅へと変わってきているといえます。